18世紀に始まった産業革命以降の化石燃料(石炭、石油など)の使用量の増大に伴い、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの大気中の濃度が増加を続け、これによって地球の平均気温が上昇していますが、これが地球温暖化とよばれている現象です。
地球の平均気温が過去100年間に0.4~0.8℃上昇しました。とりわけ、1997年以降の気温の上昇が顕著で、このまま対策がなさなければ、100年後には、1.4~5.8℃上昇すると予測されています。
季節や地域によって降水状況が大きく変わるおそれがあり、現在、雨が多いところはさらに多く、洪水が発生するリスクが大きくなることが想定されています。また、雨が少ないところはさらに少なくなり、干ばつの影響を受ける地域も大きくなると予想されています。
自然界に生きる動植物は、長い年月をかけてそれぞれの気候に適した地域で生息しています。温暖化による気候変動は急激に起こることから、それに対応できない植物の減少により植生が大きく変化すると考えられます。
また、植生の変化に伴ってそれを餌にする動物にも大きな影響が現れ、最悪の場合は種の絶滅をもたらすおそれがあります。
さらに、海の中で生活する様々な生物にも影響を与え、特にサンゴは地域によっては死んでしまう可能性があります。
気温の上昇により農作物がこれまでどおり育たなかったり、品質が低下する恐れがあります。
また、栽培ができる地域が変わることや、害虫の増加、病気が発生する回数の増加など、食卓に影響を与えるおそれがあります。
海水が膨張したり、氷河が溶けたりして海水面が上昇し、砂浜が失われたり、沿岸の都市部で高潮による被害が発生するおそれがあります。
熱中症、熱射病などが増加し、体力の弱っている病人やお年寄り、子供の健康に悪影響をもたらすおそれがあります。また、日本の南部が亜熱帯化することで、東南アジアなどの風土病であるマラリアが流行する危険性が生じます。