2012年01月27日(11:01:28)
二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスは、
なぜ太陽からの熱を地球に封じ込めるのですか?
レベル1
温室効果ガスには、二酸化炭素、メタンの他にも一酸化二窒素、フロン系ガスなどがあります。
それらの物質は、赤外線を吸収して分子が振動します。
赤外線エネルギーを振動エネルギーに変換して宇宙にエネルギーが逃げるのを妨げるのです。
(電子レンジは水分子を振動させて熱を発生させるしくみです。)
これで納得できないときはレベル2へ
レベル2
化学物質の構造分析にはいろんな方法がありますが、有機化学の分野で使われている赤外分光法という構造分析法があります。
これは、物質に赤外線を照射して、どの周波数の赤外線を吸収しているかを分析することによって物質の構造を特定するものです。
化学結合のうち、特性基としてヒドロキシ基 (O-H)、カルボニル基 (C=O)、あるいはニトロ基 (NO2) などは特徴ある強い吸収を示します。
温室効果ガス類は、この特性基を含む物質です。このことから、地表からの放射熱(赤外線)を吸収しやすいことになります。
まとめ
質問にあった「太陽からの熱を封じ込める」という言い方は、
「太陽によって暖められた地球の熱を封じ込める」という意味だと思いますが、
温室効果ガスがなければ、地球の熱は全て宇宙に放射されて冷めきってしまいます。
太古以来地球を守っていた温室効果ガスは、19世紀末からの人類による化石燃料の大量消費によってどんどん増え続けています。
これまで平衡状態を保っていた温室効果ガスの量はバランスを失いつつあります。
「地球温暖化防止 わたしたちができること」を1つでもはじめましょう。
【監修】宮崎県環境保全アドバイザー 中林健一氏